ダイビングをしたことがない人にとって、大きな疑問となっているのが何メートルの深さまで潜れるのかということでしょう。海中深く潜るダイビングでは、どの辺までが限界なのか知りたいと思っているはずです。
潜れる深さはコースによっても違うので、今回はそのコース別に紹介します。
1.ダイビングで潜れる水深基準
海中に潜るという行為には危険がついて回ります。もちろんダイビングは安全なスポーツですが、潜る深さによってはリスクも生じます。そこで、どのような基準があるのか解説していきましょう。
1-1.体験ダイビング
ダイビングを行うためには、ライセンス(Cカード)がなければいけません。しかし、ライセンスなしでダイビングをする方法もあります。これを「体験ダイビング」と呼び、簡単なレクチャーを受けると、インストラクターが付き添って、機材の操作などをしてくれます。
「体験ダイビング」の場合、最大水深は15メートルですが、5メートルほど潜ることが多いようです。初心者ということもあり、できるだけ危険のない範囲で楽しんでほしいと考えているからです。
1-2. オープンウォーターダイバー
一般的にダイビングのライセンスというと、オープンウォーターダイバーから始まります。このライセンスでは、ダイバーとして基本的な知識や技術を習得することを目的とし、ライセンス取得後は、ライセンスを持っている人同士でダイビングができます。
オープンウォーターダイバーの場合、体験ダイビングよりも深く潜ることができ、その基準は最大18メートルです。
1-3. アドバンスド・オープンウォーターダイバー
オープンウォーターダイバーの次に取得するべきライセンスが、アドバンスド・オープンウォーターダイバーです。SNSIのアドバンスド・オープンウォーターダイバーの場合、水深39メートルまでダイビングできます。
水深39メートルまで潜れることで、オープンウォーターダイバーではできなかったことができるようになります。ナイトダイビングや深場の生物ウォッチ、そして洞窟探検など、ダイビングの幅が大きく広がり、これまでにないような体験ができるようになるのです。
2.40メートル以上は潜れないの?
アドバンスド・オープンウォーターダイバーの場合水深39メートルまでダイビングできると説明しましたが、40メートル以上潜ることも可能です。どこまで潜れるかというと、56メートルが最大となっています。
なぜ56メートルが上限かというと、酸素中毒のラインとなっているためです。酸素中毒とは、高分圧の酸素を摂取し続けることで起こる体の異常です。水深57メートルを超えると、ほとんどの人が酸素中毒になってしまうといわれています。
とはいえ、水深40~56メートルでもリスクはあるので、推奨はされていません。したがって、水深40メートル未満を守るのが安全というわけです。
3.トライミックスなら水深50メートル以上も大丈夫
水深56メートルがダイビングで潜れる最大の深さですが、これはあくまで普通のタンクを使った場合です。普通のタンクには、酸素21%、窒素79%の空気が含まれています。この割合で深い水中に潜ると、酸素中毒や窒素酔いという症状が起きやすくなるのです。
ところが、この空気の割合や分圧を変えることで、50~100メートルものダイビングが可能になります。その方法をトライミックスといいます。トライミックスでは、酸素と窒素のほかにヘリウムを混ぜて、3種類の空気を入れているのです。
ヘリウムの場合、窒素のような麻酔作用は起こさず、分子量が軽いので、呼吸抵抗もあまり大きくなりません。そのため、酸素中毒や窒素酔いのリスクが減少します。もちろん、特殊なダイビング方法になるので、技術の習得は必要ですが、これならかなり深い場所まで潜れるのです。
4.受けたトレーニングと経験に則った深さへ潜ること
オープンウォーターダイバーやアドバンスド・オープンウォーターダイバーには、ダイビングできる深さが決められていますが、これはあくまでも目安です。誰もが必ず最大深度まで潜っていいというわけではありません。受けたトレーニングや経験によっても違ってきます。
たとえばオープンウォーターダイバーコースで、インストラクターとともに深さ18メートルまで潜るトレーニングをしているのなら、そこまでファンダイビングをしても構いません。しかし、トレーニング段階で14メートルまでしか潜っていないのなら、実践でもそこまでにとどめておくべきです。もっと深く潜りたいというのなら、トレーニングを行ってから挑戦するようにしましょう。
これはアドバンスド・オープンウォーターダイバーコースにもいえることで、経験していない未知の深さまでダイビングすることには大きなリスクもあります。
まとめ
ダイビングでどのくらいの深さまで潜れるのかをまとめてみました。潜れる深さはコースによっても違いますが、大事なのは無理をしないでできる範囲でダイビングすることです。
少しでも深く潜って深海探検をしたいというのなら、東京ダイビングスクールNEOにお問い合わせください。段階を追ってレベルアップしていくコースを用意しているので、技術も徐々に上がっていきます。ぜひ一度、東京ダイビングスクールNEOのインストラクターの指導を受けてみてください。